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●講演
上田薫先生「人間 バランスの問題」
提案者:小田部香奈子さん(海老名市立中新田小学校)
「わたしの学級開き」
4月、まだ学級が始まって間もないクラスの様子を、
係活動をきめる場面と、2人の気になる児童の姿などから発表してくださいました。
また、「願う子ども像」という、学級開きの前に考えた年間の計画(案)を見せていただきました。
●かかり作りについて
学級にとって何係が必要か、
自分は、どの係になりたいかなどの話し合いの中で、
小田部さんは、1年生の時の係からの脱却を考えていたようでしたが、
子どもは、レールに沿おうとしているよう。
そのような問題意識のある中、それだけではなく、係は何のためにあるのか、
誰のためにあるのか、「係と当番の違い」なども考えさせられました。
●気になる子どもについて
・Kの思い・Kに対する教師の言葉かけ
これらを話し合う中から、Kを気にする小田部さん自身の思いを考えていくことにもなりました。
それぞれが目指す学級、目指す子ども像をもって教壇に立ちます。
だからこそ、気になる子が出てくることと思いますが、
自分自身、どこに重きを置いているのか、何を目指しているのかを
それぞれの先生方が考えるきっかけともなりました。
●「願う子ども像」について
年間計画を立てて、学級開きに向かう、0次案。
小田部さんの0次案には、教科間を結び付けるような矢印が
数多く飛び交います。
各教科が結び付き、絡み合い、いろいろな視点から学びが形成されていくことと
そのような広い視野で子ども、授業を捉えていくことを改めて感じさせられました。
それに加え、小林先生からは、学級の姿をこの計画にもっと書いていくことの必要性をお話しいただきました。生活科の「春みつけ」「夏みつけ」…の流れから、「自分みつけ」への発展。
教科が教科で終わらずに、子どもたちの姿と結び付けていきたいものです。
●初任者が多かった今回の例会の中で…
初任者、学生さんがたくさん来てくださいました。その中で、何年も経験を積んだ先生方のお言葉が、ずしんと私たちに届いてきたように感じます。
「ほめ上手としかり上手。あなたはどちらですか?」
「怒り慣れてはいけない。」
「ほめ名人に。態度・量・質でほめる。しかるのは短めに。ほめてあげるための教材研究。」
「子どもの中に入っていく。」
「これだけできて当たり前、ではない。」
「『まだ』と『もう』の使い方。」
小田部さんの実践を学び、私自身、また楽しみが増えてきたような気がします。
GWとなりましたが、この連休を、自分自身の一カ月を振り返り、修正する機会にしたいと思います。
参加者:23名(大学教授・現職・学生)
提案者:所沢市立柳瀬小学校木下さん
総合の学習で所沢の名物「狭山茶」の学習でした。
食に関する事で、今年の3月に起きた東日本大震災に際して
放射能に関する懸念もされているなかでの実践でした。
一時は狭山茶も販売自粛となりましたが、国の基準値をクリア
したため、今は出荷・販売しているお店もあります。
提案された授業では、子どもたちが所沢フェスティバルに参加するにあたって
今年のお茶を提供するべきか、否かで話し合っていました。
提案の授業や資料の中で、幾つかのことが話題に上がって来ました。
●実践の前に
・この実践にはどのような見通しがあったのか?
・子どもたちが話しあったことは、大人でも答えが出しにくい課題でした。
・子どもたちは話し合っていき、どこに向かっていったのでしょうか。
・子どもたちが話し合うことで、方向を決められるような課題なのか。
それとも、教師が決めていかなくてはいけない、むしろもう決まっていて、
話しあった所で、イカンともしがたい現実があるのか。教師は話し合いを
させているようで、教師のフィールドに子どもたちを囲い込んで「話し合い」
をさせているだけなのではないだろうか?
・「狭山茶」を追究していく過程で、放射能という課題にぶつかった子どもたち。
その「放射能」に関係して、「今年のお茶提供するか否か」を教材化すること、
話し合いにすることは子どもにどのような意味・価値があったのか?
●実践の中で
・子どもが結論を出すに十分な情報(事実や根拠)があったのか
・3年生という段階でこの課題は考えるに耐えうるものか?
などの話題があがりました。
いつもながら、木下さんのバイタリティには圧倒されます。
それが、木下という教師のスタイルなのでしょう。
しかし、「10年後にはまた違う木下が見れるといいですね」
という言葉が小林会長から送られていました。
教師のこたわる部分は必要です。
そのこだわり方が「子どもの育ち」に純粋に向かっていくことは
とても難しいことなのですね。
(N)
今年度の例会は今回が最終回でした。
次回は1月28日(土)です。
また、1月7・8日には「社会科の初志をつらぬく会」の
新春関東集会が箱根で開かれれます。
そちらも、ぜひご参加ください。
対話の輪を広げていきましょう。
<佐川実践に対して>
1. 専科としての授業開き
・自己紹介をノートに書いてもらった。佐川という教師との出会い
・「紙ブーメラン」での導入。感想をノートに求めたが、楽しかったという子どもが多かったなかで、最後まで飛ばず「紙ブーメランは飛ばないということがわかりました」という感想を書いた子もいた。ノートでの子どもたちとの関わりが大切。
・学級担任と専科教師の関係
専科は一週間に数回の授業で子どもたちと勝負している難しさがある。
クラス担任との連携が重要。まずはどんどんお互いに教室に入っていくようにしたい。
・実験とはいったいなんだろうか。
・子どもたちは少しの誤差にもこだわる。そうしたときの対応。
・単元の組み方。取り扱う順序にはその教材のもつ難しさがある。
・「本当にそうなのか」という目をもって実験をしてみることが大切。教科書に掲載されている実験でさえ、そうはならないことがある。事前に予備実験してみることで、曖昧さがなるべく出ないように準備しておきたい。